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急速な進歩を遂げているオールセラミックのCAD/CAMクラウン。「審美性、耐久性にすぐれ、周りの歯にもやさしい」ってうれしいですね!
From Doctor
これまで、オールセラミックの被せ物は審美性は高いかわりに強度がいまひとつだったり、強度はあっても審美性がないなどなにかしらの弱点を抱えていました。しかし近年の材料の進化のおかげでこの弱点が克服され、耐久性と審美性ともにすぐれたオールセラミックの治療が可能になりました。被せ物の治療はついに本格的なメタルフリーの時代へ。ご希望の患者さんはぜひ歯科医院でご相談ください。
⚫︎近年開発された画期的なジルコニアを使ったフルジルコニアの被せ物を中心に、CAD/CAMの技術を用いたオールセラミックの被せ物を紹介してきました。
オールセラミックといえば、「きれいだけど弱い」、ジルコニアといえば「硬すぎて歯に悪い」と言われていた頃とは、まったくさま変わりしていることがご理解いただけたことと思います。
ところでCAD/CAMの被せ物といえば、現在は金属を使わない治療が国を挙げて推進されており、保険治療でもCAD/CAMの被せ物の治療を受けられるようになりました。そこで、今回ご紹介した自費治療のCAD/CAMクラウンと保険治療のいわゆる「CAD/CAM冠」の違いについて最後に触れて、お話の締めくくりとしましょう。
自費治療のCAD/CAMクラウンはセラミック。保険治療のCAD/CAM冠で使えるのはハイブリッドセラミック。ハイブリッドセラミックとはじつはセラミックではなく、セラミックの粒子の入った硬質レジン(プラスチックの仲間)です。レジンには吸水性があり、噛む力が加わると柔らかいのでひずんで曲がりやすく、被せ物と歯の接合部が浮くような作用が生じるために被せ物が脱離しやすいのです。歯ぎしりや食いしばりをするかたの場合、とくにこの影響が強く現れます。
一方、自費治療に用いられるセラミックはというと、硬質で曲がりにくくひずみが出にくいため、被せ物の接合部が浮きにくく傷みにくいです。保険治療と自費治療では、じつは見た目だけでなく耐久性も異なるというわけです。
とくにフルジルコニアの被せ物は、硬質で曲がりにくいので歯ぎしりや食いしばりによるひずみが出にくく、陶材の表面加工もないので細かな欠けやヒビができず、噛み合う歯を摩耗させにくいことがわかってます。
米国ではすでにフルジルコニアがもっとも多く使われているとのデータもあり、また日本国内でもさかんに使われはじめています。満足のいく治療を受けるために、ぜひ今後の治療の新たな選択肢として参考にしてください。
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