歯周病は、大切な歯を奪ってしまうだけでなく、次のような全身疾患とも深い関わりがあることがわかってきました。
歯周病菌が肺や血液を通じて全身をめぐり、さまざまなトラブルを引き起こすことがあるのです。
病気の原因を探していたら、
なんとそれが歯周病だった……
というケースも少なくありません。
歯周病を甘く見ず、予防とともに早期治療に努めましょう。
(心臓病・誤嚥性肺炎・糖尿病・嚥下障害摂食障害・認知症・不妊症・早産・低体重児出産)
歯周病は歯の表面につく汚れ(歯垢)によっておこる、文字通り「歯の周りの病気」です。
歯肉の炎症による出血、腫れを特徴とする歯肉炎と、歯を支えている骨が破壊され、歯がぐらぐらし最悪の場合は抜けてしまう、歯周炎に分けられます。
世間一般で言われている歯槽膿漏は、成人性歯周炎をいいます。
歯周病の原因は細菌感染
爪楊枝で歯と歯の間を少しこすると、先にほんの少しでも白い塊が付着してきます。
これがいわゆる歯垢です。
このなかに1億個の細菌がいるといわれています。
歯周病は歯の周囲の組織に細菌が感染して起こる慢性的な感染症です。
これは歯周病の方のお口の中の細菌を位相差顕微鏡で観察したものです。
スペロへータ、運動性桿菌などが活発に動いているのが判ります。
これらの細菌が、高層ビルのように重なり合ってバイオフィルムを形成しています。
お口の中の細菌は現在わかっているだけでも300~400種類といわれ、まだ判っていないものも含めると800種類くらいになるともいわれています。
これらの細菌が人それぞれに固有のネットワークを作り、細菌の膜となって歯の表面にこびりついています。これをバイオフィルムといいます。
キッチンの排水溝のぬめぬめした汚れもバイオフィルムと同様のものです。
歯周病治療はメンテナンス無くして完了することはありません。
歯周病は生活習慣病であり、メンテナンスを怠ればまた再発します。
時の流れを止めることはできませんが、メンテナンスを続けることで、80代の方でも若々しい口元を維持することは可能になります。
次の項目にあてはまるものがあれば、要注意です
- 歯ぐきが赤く腫れている
- ブラッシングで血が出る
- 歯と歯の間のすき間が広くなった
- 歯が長くなったように見える
- 口臭が気になる
- 冷たい物がしみる
- 朝起きたとき口の中がネバつく
- 歯ぐきから膿が出る