わかばやし歯科医院

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口腔がんの見分けにくさ。発がん過程も一因です。   

口腔がんの見分けにくさの一因になっているのが、発がん過程の複雑さです。
例えば子宮頸がんの発がん過程と比べてみましょう。

口腔がんは、「お口の粘膜」という、皆さんが普段観察し慣れていないところにできます。とはいえ胃や腸の中と違って、見ようと思えば見える場所。なのに、何で「口腔がんは見つけにくい」と言われてしまうのでしょうか。
その原因としては、さまざまな良性の病気と見た目がまぎらわしいこと。ときには、良性の粘膜の変化の中に、見た目はほとんど変わらないまま、ごく一部分が、がん化しているケースもあるほど鑑別しにくいのです。
また、口腔がんは、他のがんと比べて「さまざまな顔をもっている」ということも一因ではないかと思います。例えば子宮頸がんの場合、変異した細胞が増えてがんが進行するまで、その過程は比較的シンプルに進んでいきます。
それに対し口腔がんは、表面が白く角化する一方、その下で細胞の変異が進みます。多くの場合、白板症がでこぼこになると、赤い粘膜がところどころ露出し、ついにはがん化してびらんと出血が起きるという経過をたどります。似通った粘膜病変がさまざまあるだけに、継続的に経過を観察していないとつかまえにくい病態だと言えるでしょう。
それでは、このやっかいながんを見逃さずに早期発見し、患者さんの命を守るにはどうすれば良いのか。実はそのカギを握るのが、かかりつけの歯科医院で定期的・継続的に粘膜のチェックを受け「疑わしい病変が見つかったら、躊躇なく検査を受けること」なのです。

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