治療してもぶり返す炎症の火種を根本から除去して全身への影響を阻止するために行う最終手段、それが抜歯。歯を残すのはとても大事なこと。でも、抜歯を含めた適切な治療もとても大事です。

炎症のある歯を無理に温存し続けると？
治療が困難な歯周病の歯に炎症が繰り返し起こると、歯を支える骨が溶けて減り、いざ入れ歯やインプラントを入れようとなった時、治療の条件が悪くなってしまいます。
治療しても中々治らない慢性の炎症を歯の根っこの先に抱えていると、歯槽骨炎、顎骨炎などの歯性感染症の原因になってしまいます。

抜歯は、炎症の原因を除去するための最終手段であり、患者さんのお口や身体を炎症の被害から守る、重要な外科処置です。患者さんのお気持ちとしては、抜歯の必要性に納得できていても、その歯とはサヨナラするのは悲しいに違いありません。まだたいして痛くもないのに、将来の為にと抜歯をし、抜歯前より抜歯後の方が(一時的にですが)痛かったら、「抜かれた」と言いたくなるかもしれませんね。
だからこそ、「抜歯が避けられない」というケースに出合った時には、私達は丁寧に分かりやすくご説明をして、少しでも患者さんの不安を取り除きたいと思っています。また、安全に抜歯する為には服用中の持病のお薬について事前に教えていただくなど、患者さんのご協力が欠かせません。
今月の特集では、抜歯前に患者さんに必ず知っておいていただきたい注意事項や、スムーズな治癒に役立つアドバイスをコンパクトにまとめました。抜歯前の備えにお役立ていただければと思います。

抜歯したら後悔しそうなあなたに。
セカンドオピニオンをおすすめします！
抜歯の診断を受け、説明を聞いても「他に手立てはないのかな？」と迷っているなら、セカンドオピニオンを受けましょう。