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地球上でもっとも「噛む力」の強い生物は🦖?
歯をグッ、と噛み締めたとき、どのくらいの力が加わっていると思いますか?一節によると、人間の咬合力はおおよそ70kg前後と言われています。もちろん個人差があり、スポーツ選手などは総じて噛む力も強いといわれています。
アメリカンフットボールやボクシングなどの選手が利用するマウスピース(マウスガード)は、もともと歯の欠損防止や口内の外傷防止、脳への振動を軽減するためのものでしたが、昨今では、集中力や瞬発力をアップさせるとも言われ始めており、積極的に利用するスポーツ選手も増えているようです。まだ科学的な解明はなされていないものの、ここでもはやり「噛む」ことの重要性が関与しているのかもしれません。
さて、人間の場合はおおよそ70kgとお伝えした「噛む力」ですが、自然界に目を向けてみると、やはり上には上がいます。犬は100kgを超え、ライオンともなると400kgにも上るといわれています。やはり、人間のように「食物をまんべんなくすりつぶす」構造の歯に比べ、肉食動物の場合は鋭利な犬歯が発達しています。元来の顎の強さに加え、噛む力が犬歯に集中することも、大きなパワーの源になっているといえるでしょう。
ちなみに歴史上を振り返ってみると、さらに上が。肉食恐竜の王者的存在といえるティラノザウルスは、あごの化石から判断すると約3トンにも及んだとか。さらに最近、北極圏のスバールバル諸島で化石が発見された海に棲む恐竜は、あごの骨の大きさなどから判断すると45トンもの咬合力を持っていたとか。想像の域を超えた数字ですね。
健康な親知らずなら、無理に抜く必要は無し!!
人間の歯の話に戻しましょう。一般的に成人の永久歯は、上が16本、下が16本。計32本の歯が生えていますが、昨今では上下の最も奥の歯「親知らず」を抜く人が増えていますよね。子どもの頃は「歯が抜けたよ!」と両親に告げたり、両親も歯科に同伴して子どもの歯の状況を把握しているものですが、「親知らず」は成人した後に生え始める人も多いことから、こう呼ばれるようになったとか。ちなみに英語では「wisdom tooth」。wisdomとは知恵、分別といった意味です。物の分別がつくようになった頃に生える歯、という意味合いですね。日本でも「知恵歯」などと呼ぶこともあります。
もともと「親知らず」は、抜く必要がない歯であった、という説もあります。古代人は、柔らかいものを食べがちな現代人に比べて「噛む」機会が多かったことから、あごも発達して大きかったそうです。つまり「親知らず」が生えるスペースにも余裕があったということですね。
しかし現代になるにつれ、あごのサイズは小さくなったにもかかわらず歯の数は減っていない・・・そのため横向きに生えたり、隣の歯を圧迫するように生える人が増えだした。不自然な角度で生えた歯は当然ながら歯磨きなどもしづらく、虫歯になりやすいため、結果的に抜くはめになるというわけです。そのため、正常な角度で生え、他の歯も圧迫しておらず、歯そのものも健康な「親知らず」は、抜く必要がないといえます。ちなみに生涯、「親知らず」が生えないといった人もいますので、ゆくゆくは退化して無くなる歯なのかもしれませんね。
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