わかばやし歯科医院

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綺麗なお口は感染予防の基本

誤嚥性肺炎などの感染症の予防には、お口の清潔が不可欠です。「口は災いの元」であることを示す顕著な例といえるでしょう。

高齢者の命を奪い続ける誤嚥性肺炎。

肺炎は、細菌やウィルスが肺の奥にある肺胞に入り込み、そこで繁殖して炎症を起こす病気です。

一方、誤嚥性肺炎は、唾液や飲食物に含まれる細菌が誤って肺に入り込み、そこで繁殖して肺炎を起こします。唾液や飲食物は、ふつうなら食道に入って胃に行くのですが、空気の通り道である気道に誤って入り込んでしまうのです。

加齢により、のどまわりの筋肉が衰えた高齢の方がかかることが多く、日本人の死因の第6位を占める怖い病気です。

誤嚥性肺炎の予防には、歯科衛生士さんなどの専門家による口腔ケアが有効であることが、複数の研究から明らかになっています。お口の中、つまり唾液に含まれる細菌が減れば、誤嚥が起こっても肺炎につながる危険性が減るためです。

予防には、歯医者さんで定期的にお口をクリーニングしてもらうのにくわえ、セルフケアの指導を受けてご自身の歯磨きをレベルアップすることが大切です。

そして気になる新型コロナの話。

感染症といえば、いま気になるのが新型コロナウィルス感染症です。ウィルスはヒトの特定の細胞を乗っ取ることで増殖します。お口から入ってくる場合、舌やのどなどお口の粘膜に付着し、そこから細胞内に入り込みます。ヒトのからだをひとつのマンション、細胞をその中にある部屋と考えてみましょう。新型コロナウィルスの表面には「スパイクタンパク質」という突起が存在します。彼らはこの突起物を「鍵」として用い、細胞側の「鍵穴」に相当するACE2という酵素に結合させて、細胞内に侵入していきます。

新型コロナウィルスの研究は始まったばかりのため、はっきりしたことはまだ名言できないのですが、お口の中の細菌が、ウィルスの侵入を手助けしたいるという説もあります。

虫歯や歯周病は細菌が原因で、歯石やプラークの溜まったお口は細菌がたくさんいる証拠です。ですから、誤嚥性肺炎も含め感染症予防の基本は、綺麗なお口を維持することにあると言えるでしょう。

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