わかばやし歯科医院

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歯医者で行う口臭治療ってどんなケア?
Column.08歯医者で行う口臭治療ってどんなケア?

治療の様子

口臭は自分も他人も気になるものですが、歯医者で口臭治療が受けられることはあまり知られていないかもしれません。どんな治療が行われるのでしょうか。

医療機関で口臭の専門治療を受けましょう 医療機関で口臭の専門治療を受けましょう

自分でする手軽な口臭ケアとして、ガムやスプレーなどで別の臭いを取り入れてごまかす方法がよく行われますが、それは根本的な解決にはなっていません。本当に治したいなら歯科医院で口臭治療を行うのがいいでしょう。

専門的な知識や機器を必要とする口臭治療を行えるのは、歯科医院や総合病院で開設している口臭外来です。口臭治療では、まず口臭の発生原因や強さを調べたうえで、それぞれの原因に適した治療方針が決められます。

発生原因別に、口臭治療の方法を説明します。

病的口臭の治療 病的口臭の治療

口臭の中でも一番多いのが「病的口臭」です。虫歯や歯周病といった口腔内の異常で発生する口臭と、呼吸器や消化器官の異常などの身体の病気に引き起こされる口臭が含まれます。特に、口腔内の異常によるものが多く、口臭の9割を占めるといわれています。

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病的口臭は、その原因となる病気を治療することがそのまま口臭治療となります。口腔内の異常であれば、歯科医院で治療します。例えば、歯周病や虫歯は歯垢が蓄積して口臭を起こすので、歯科医によるクリーニングをすると、自分で落とせなかった歯垢も取り除けて、口臭を解消できます。

虫歯治療で詰め物や被せ物をしている場合、その内側に細菌が繁殖して、口臭を引き起こしていることもあり、口臭治療のためにもう一度詰め直すこともあります。口臭治療では、口腔内の環境を清潔に保つことが何より大事になります。

口臭の原因となるガスを抑えるためには、マウスピースで抗生物質や消毒剤を浸透する方法もよくとられます。そして、家でも歯磨きや、マウスウォッシュなどの洗口剤、舌苔の除去などで口腔の環境を整える必要がありますので、それらの指導も口臭治療に含まれます。

他の疾患の場合

口腔内での病気の他に、消化器・呼吸器の異常や、肝硬変、糖尿病、気管支疾患、蓄膿症、膿炎などが病的口臭の原因に挙げられます。こういった身体の病気は、口臭治療であっても歯科医ではなく、他の専門医療機関を利用して治療を進めなくてはいけません。

口臭治療は、基本的には保険適用外ですが、原因となる病気の治療は、保険を使えます。

飲食物・タバコによる口臭の治療 飲食物・タバコによる口臭の治療

臭いの強い飲食物やタバコを日常的に摂取している場合は、口臭治療でカウンセリングを行い、日頃の食生活の見直しを促します。喫煙者では、歯にヤニがついていることも多く、合わせて、歯科医でのクリーニングを行い、口腔内環境を整えます。

生理的口臭の治療 生理的口臭の治療

誰にでもある口臭で、朝起きた時や空腹時、緊張時、月経時などに強くなります。また、加齢に伴い、唾液の分泌が少なくなり、口臭が強くなります。歯磨きや食事・会話で口の中が潤い、解消されるものはいいのですが、そうでない場合は口臭治療を受けることになります。

口臭治療では漢方薬を処方し、身体のバランスを安定させ、唾液の量を回復させます。唾液を多く出すために、唾液腺をマッサージして活性化させるのも口臭治療の一つです。

心理的口臭の治療 心理的口臭の治療

心理的口臭とは、検査で確認できる口臭がないにも関わらず、自分で口臭があると思い込み、気にしている状態を指します。大きなストレスや精神的な不安によって起こる「自臭症」という精神疾患ですので、口臭外来でできる具体的な口臭治療はなく、心療内科・精神科への通院が勧められます。カウンセリングで、原因となる悩みを軽減することが口臭治療になります。

いずれの場合も口臭外来で指導されたことが実行でき、どの程度口臭が改善したかを、2回目以降の口臭治療で調べます。治療前の検査のデータと比べることで、評価できます。なお、口臭には多くの原因が絡み合っていることが多く、一つの治療法で口臭を解決できるとは言い切れません。口臭治療では、様々な検査と治療を組み合わせてアプローチしていきます。